子供が成長した後の第二の人生を考える
小さかった子供が成長し、だんだんと手が離れてきた時、母親や父親の役目とは別に
例えば一人の女性として又は人としての「自分らしい暮らし」とは?
「豊な暮らし」とは?と考えられる方も多いと思います。
今回はirutoco。イルトコ。にリノベーションプランを依頼頂いたE様にはまさに
そんな「自分らしい暮らし」をより深く考えるきっかけを頂きました。
何をライフワークししたいのか?
E様は野菜やハーブを育てていて、収穫したものを季節を感じられる料理にしたり、
アロマオイルに精製したり”自然”を身近に感じて貰えるようなワークショップ
をしたいという想いを持たれていました。お子様達が一人立ちされ
ご自身のこれからのライフワークとしての上記のお話し。こちらまでワクワクしながら
お話を聞かせて頂きました。
そんなライフワークが叶えられる空間づくりをirutoco。にご依頼頂きました。
ライフワークを叶える場所
E様がライフワークを叶える場所として選ばれたのは、義母様と義父様がかつて暮らしておられた
戸建住宅。ご両親が大切に使われていた、アンティークな家具屋ランプ、そして古いけれども
ちゃんと動く冷蔵庫などとても綺麗な状態で残されていました。
そして、築年数は経っているものの床の状態もとても綺麗でした。
和室は経年変化で少し痛んでいたものの、お庭の借景がとても綺麗。
そしてE様はこの和室をワークショップに来た方が「ただただゆっくり過ごす空間にしたい」と
おっしゃいました。素敵だな!そんな「ただゆっくりと心休める空間」をE様と一緒につくりたい!
私のリノベーションプラン魂に火がつきました。
そしてもう一つのE様の和室の要望。「ゴロンと横になって本を読んでもらえるスペースが
欲しいんです」と。そのスペースを作るべくこのbefore写真の押入れや床の間、
廊下への出入り口の面をどうリノベーションで変えていくか?工夫が必要だと思いました。
そして、E様の理想のライフワークを叶えるための最も重要な場所。それがキッチンでした。
キッチンではお料理だけでなく、庭で採れたハーブを精製し精油などもつくられるとのこと。
特殊な精製の機器も見せてもらいました。また、お味噌作りや土鍋でご飯など炊いたりもされ
E様の使い方に合わせたキッチンプランも工夫する必要もあると思いました。
全てを一新せずに想い出のものや活かせるものは活かす
義父母が大切にしていた古い冷蔵庫やピアノや棚そしてオイルランタンなどetc
素敵なレトロ感を漂わせながら空き家に残っていた、確かに古いけれど魅力的なもの。
そして故人の想いでのもの。
それらの魅力を消さず逆に活かし、リノベーションすることをE様に提案しました。
そういったレトロな物の魅力を活かした空間にするには ” 全てを一新しない事が大切です “
リビングダイニングの床は状態がとても良くちょうどレトロな雰囲気にぴったりでしたし、
リビングのドアもそのまま利用した方が良いと判断し敢えて新しくしませんでした。
次は和室です。
和室は畳をリニューアルし、壁を左官で新しく塗り替えました。天井はそのままです。
壁の珪藻土は淡いベージュピンク色としそれにリンクさせ畳の縁をあずき色で提案しました。
障子紙はE様自ら綺麗に張り替えてくださいました。窓の外のE様が丁寧に手をかけられている緑の借景が
とても素敵です。
和室で一番こだわったのはこちらの写真部分。出入りのなかった戸襖は思い切って殺しました。
押入れと床の間も取っ払い、新たに垂れ壁をこさえて、ゴロンと寝そべってゆっくりと本が読める空間と
デスクスペースを提案しました。
エンジ色のオーダーメードのカバーをかけたソファは実はマットレスベット。
カバーとクッションを置けば、座ってくつろぐこともできるし、ゴロンと寝そべって
くつろぐことも出来ます。
カバーやクッションの色、柄は私が提案させて頂きE様も気に入ってくださいました。
何より義両親が使われていたアンティークランプが空間にとてもいい味を出してくれています。
キッチンは、E様の要望を叶えるためにはシステムキッチンでは難しいと判断し、
マルゼンの業務用ステンレスキッチンをセミオーダーしました。
コンロ部分の高さを低く出来たり、お湯とお水をの蛇口を分けたり、シンク横のスペースを
広く取ったりなどがE様の理想の使い方から必要だったからです。
引き出しや包丁ポケットなどシステムキッチンによくある便利な機能はありませんが、
耐久性のあるステンレス素材で台下もオープンなキッチンは料理他、
色々な作業を行うE様にはピッタリだったと思っています。
そして、インテリアで気をつけた事は、
業務用ステンレスキッチンは無機質になりがちなので、床のフロアタイルとキッチン前タイルは
レトロ感を感じられるデザインを提案しました。
特にキッチン前のタイルは写真ではわかりにくいですがアンティーク模様が入っており、
タイルもずらし張り(馬張り)にすることで暖かみが出るようデザインしました。
最後にE様がお持ちだった木製の桶やトレーをステンレス棚に置かると、
素敵な古道具とステンレスの新しさが良い感じにマッチしたなあと私自身もとても感激していました。
現状まま残したブラウンのレンジフードカバー(換気扇は交換)もこれまたいい味を出してくれています。
既成の概念にとらわれず「自分に合った」ものを
リノベーションをする時に一番大切なことは、「自分は」「家族は」どんな暮らしがしたいか?
を軸に置いて考えることです。
今は多様化の時代。普段様々なお客様と接していても個々に求める暮らしや
幸せはどんどん違ってきています。
例えばE様のキッチン。普通はリノベーションといえばシステムキッチンとなる場合が大半。
でも一般的なキッチンの考え方やシステムキッチンのような既製品では
E様の「理想のライフワーク」は叶わなかった訳です。
情報が多い便利な今の時代だからこそ、「皆んながこうだから」「一般的にはこれが多い」
ということも参考にしつつ「自分に合ったものは一体どれなのか?」を
既成概念にとらわれず考えていくことが満足いくリノベーションのために大切だと考えています。
既成の概念にとらわれず「自分に合った」ものを大事に考えてみると
アイディアや工夫は浮かんでくるものです。
まとめ
お子様の成長などで第二の人生や暮らしの転機に差し掛かり、リノベーションを検討する時
是非、ライフワークとなるのはどんな事か?自分や家族の新しい理想の暮らし方とは?
どんな暮らしが自分にとって豊かだと感じるのか..
そういった事を大事にして先に考えてみることをお勧めします。
そして、新しくしすぎない事も豊かな暮らしのためには必要かもしれません。
今まで大事にしてきた物や「コト=生活習慣」をある程度残しつつ、
新しくするべきところはするという考え方の方が、今まで生きてきた自分や家族の人生を
大事にする事に繋がり第二の人生や暮らしがより幸せなものになるのではないかと考えています。
最後に
リノベーションとインテリアコーディネートとディスプレイも完了し、生まれ変わった空間を撮影させて
頂いた後、E様からとても嬉しいメッセージを頂きましたので、ご紹介させて頂きます。
E様のメッセージにもあるように、リノベーションとはお家やお部屋など空間を新しくすること
ではあるのですが本質は「生活」や「暮らし」をリノベーションする事なのです。
リノベーションをするにあたり、irutoco。ではお客様の本当に叶えたい暮らしや日々の幸せ、
その方のなりたい姿をヒアリングの中で引き出していく事を心がけています。
お客様がリノベーションにより「自分がどうなりたいか?」「自分はどう暮らして幸せになりたいか?」
向き合あわれ、「自分らしく」「豊かに幸せに」日々を過ごして頂ける。
そんな「リノベーション」のお手伝いを irutoco。は真摯にご提供していきたいと考えています。
今日は2022年の最後の日。2023年も皆さまにとって幸多い年になりますように。
お問い合わせ
irutoco。イルトコ 。の想いやコンセプトに共感くださり、今回共にお客様の暮らしのリノベーションを施工にてカタチに下さったのは、
株式会社51Action R&D様。いつもありがとうございます。
irutoco。イルトコ 。のリノベーションにご興味を持って頂いた方は是非お気軽にお問い合わせください。